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| 飴だま
黒い髭を生やして、強そうな侍が、こっくりこっくりするので、子供たちはおかしくてわらいました。お母さんは侍が怒っては大変だからだまっておいでと言いました。 しばらくして、一人の子供が、飴だまちょうだいと言うと、もう一人の子供もあたしにもと言いました。お母さんは懐から紙の袋を取り出しましたが、飴だまはもう一つしかありませんでした。二人の子供は、両方からせがみました。お母さんは困ってしまいました。向こうへついたら買ってあげるといっても、子供たちは駄々をこねました。 居眠りをしていた侍が、眼を開けて、子供たちを見ていました。お母さんは驚きました。侍は怒っているに違いないと思いました。すると侍が、すらりと刀をぬいて、お母さんと子供たちのまえにやって来ました。そして飴だまを出せと言いました。お母さんはおそるおそる飴だまを差し出しました。侍はそれを船のへりにのせ、刀でパチンと二つに割り、二人の子供にわけてやりました。それから、またもとの所にかえって眠り始めました。
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